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2. Raspberry Pi関連

Raspberry Pi FAQ

Raspberry Pi関連製品に関する質問とその回答を記します。


電源制御ユニット:RPi-PWR2 (新製品)

(1) 発売予定

Q. Raspberry Pi 2用の電源制御ユニットの販売は予定していますか?
A. はい。
  新製品:RPi-PWR2シリーズは現在販売中です(2016年1月発売開始)。
  この製品シリーズは4種類あります。

  1. RPi-PWR2 mini-USB
  2. RPi-PWR2 mini-DCJ
  3. RPi-PWR2 univ-USB
  4. RPi-PWR2 univ-DCJ

  これらの製品は全数2.0A(DCJ)/1.8A(USB)の負荷電流での連続通電試験をパスして出荷しています。
  動作が不安定な場合、AC-DC電源アダプタやUSBケーブル等が原因の可能性があります。
  本Wiki「安定動作のために」の情報を参考にして下さい。

(2) RPi-PWR2とRPi-PWRの違い

Q. RPi-PWR2製品とRPi-PWR製品の違いは何ですか?
A. RPi-PWR2製品はRaspberry Pi 2やRaspberry Pi Model B+世代のRaspberry Piの安定動作を目的にしています。
  両製品の主な違いは以下の項目です。

  1. 通電電流
  2. 電流の供給方式(経路)
  3. 形状

「通電電流」に関する定格は、RPi-PWRが700mA(最大1A)であるのに対し、RPi-PWR2ではUSB:1.8A/DCJ:2.0Aとなっています。RPi-PWR2はこの定格電流値を流してもRaspberryPiの安定動作を保証するために、保安部品には従来品よりも低抵抗の電流制限素子を採用しています。仮に通電電流が2.0Aでも電圧降下を最小限に抑えているため、Raspberry Piを安定して動作させることが可能です。

「電流の供給方式(経路)」に関しては、RPi-PWRがボード間をUSBケーブルで接続するのに対し、RPi-PWR2ではボード間を接続するGPIOコネクタの+5VとGND端子を経由して電流を供給します。

「形状」に関しては、Raspberry Pi 2世代では基板の四隅がラウンドコーナーとなっており、RPi-PWR2ではこの形状に対応しています。
RPi-PWR2 univはHAT仕様の形状です。RPi-PWR2 miniはHAT仕様を踏襲して小型化を図った形状です。

(3) RPi-PWR2 miniとRPi-PWR2 univの選択

Q. RPi-PWR2 miniとRPi-PWR2 univを選択する基準は何ですか?
A. ユーザが求める拡張性によって選択すべきだと思います。
  簡単に記すと以下の通り:

  1. RPi-PWR2 mini : サーバー/デスクトップ機向け組込み用途
  2. RPi-PWR2 univ : 回路実験用途(自作回路の実装)

RPi-PWR2 miniには、予めユーザLEDが基板上に2個、シャーシ等に取り付ける拡張ユーザLED用端子が1個、ユーザSWが1個、ジャンパ設定用端子が2個用意されています。
必要最小限の拡張性は有していますが、この前提を超える拡張性は考えておりません。
RPi-PWR2 miniはあまり拡張性を必要としない監視サーバーなどを組上げる際の電源などに向いています。

一方、RPi-PWR2 univはユニバーサル基板領域を用意して、ユーザが目的の回路を実装することができます。 このため、ユーザLEDやユーザSWは用意されておらず、必要であればユニバーサル基板領域にユーザが回路を実装する必要があります。
尚、GPIO信号はGPIO4とGPIO17信号を除き、ユーザはRaspberry PiのGPIO信号を自由に活用することができます。

(4) RPi-PWR2 univの電流設計

Q. RPi-PWR2 univでユーザ回路に供給できる電流値を教えて下さい。
A. USB経由の周辺機器の接続、ビデオ接続、CPU負荷によって、自作回路に供給できる電流値は異なります。
  以下の値を参考に設計して下さい。

[5V]
  RPi-PWR2 univが流すことができる電流はuniv-USBで1.8A、univ-DCJで2.0Aです。
  Raspberry Pi 2は、USB Keyboard/Mouse接続、HDMI表示、4コアが100%動作(900MHz)時に約750mAの電流を消費します。
  CPUアイドル時(600MHz)は300-400mA程度。
  Raspberry Pi Model B+/Raspberry Pi 2は電流制限を解除すると1.2Aの電流をUSBポートに供給することが可能です。
  これらの情報を基にユーザの回路に割り当てられる電流を検討して下さい。

[3.3V]
  この電源はRaspberry PiからGPIOコネクタを介して供給されています。
  文献を探すと最大50mAとの記載があります。この値を超える3.3V系の電源が必要な場合は、5V電源から作りだす必要があります。


Raspberry Pi 3対応電源

Q. Raspberry Pi 3がリリースされました(2016年2月)。
  Raspberry Pi 3用の電源制御ユニットの販売は予定していますか?
A. 近日中に、Raspberry Pi 3を入手して調査する予定です。
  ご興味のある方はお問合せ下さい。「お問合せ」へのリンク

  RPi-PWR2(DCJ仕様)で採用している部品は3.0Aを前提に設計されています。
  現在出荷している製品は2.0Aで連続試験を行っており、Raspberry Pi 3の最大電流2.5Aでの検査は行っておりません。
  また、電流が増加する分、電圧降下の影響も調べる必要があります。

  RPi-PWR2(USB仕様)は、microUSBコネクタの定格が1.8Aを前提に設計されています。
  USB機器が電流を多く消費する場合、電流制限を解除して1.2Aまで流せる設定とすることができますが、この場合、コネクタ定格の1.8Aを越える可能性があります。
  USBポートの電流制限を解除せず、デフォルトの0.6Aのまでで使用する場合は、1.8Aに収まると考えています。



電源制御ユニット:RPi-PWR

(1) Raspberry Pi 2/B+

Q. Raspberry Pi 2には使用できますか?
A. 条件付ですが、使用することは可能です。
  Raspberry Pi2にHDMI、Keyboard/Mouseを接続し、無線LAN接続で使用した場合、定常時(無負荷時)の消費電流は400-500mAです。この接続構成で、UnixBenchを4コア動作させた場合の消費電流は約750mA程度となります。
  このような機器構成の場合、RPi-PWRでも動作させることができます。
  但し、USBポートに接続した機器の消費電流で値は変化することを考慮する必要があります。
  この点に関して補足しますと、Raspberry Pi 2/B+はUSBポートに流せる電流はデフォルトで600mAですが、USBポートの電流制限を解除すると1.2A程度まで流せるようになりますので、この条件下での動作は保証の限りではありません。

(2) 最大電流

Q. 最大電流に関して、もう少し詳しく教えて下さい。
A. 回路・基板自体は常温で2.0A(連続)まで流せるように設計されています(20℃で2.0A、60℃で1.5A)。
  製品仕様で最大電流:1000mAとしているのは、使用しているUSB Type-Aコネクタ(J3)の仕様に準じています。

(3) 製造・検査

Q. 組込みで使用したいと考えています。RPi-PWRの製造はどこで行っていますか?また検査は行っていますか?
A. 国内でアッセンブルし、社内で全数検査しています。

(4) 出荷検査

Q. 出荷の際に行っている検査を教えて下さい。
A. 以下の検査を行っています。

  1. 目視検査
  2. 電流負荷検査(1A超の負荷で連続試験)
  3. 機能検査(LED, SW, Auto Power OffならびにShutdown動作検証)
  4. 組込み負荷検査(Raspian OSにてUnixBench)

(5) 量産

Q. 量産には対応していますか?
A. はい。
  検査仕様、梱包、納期、検収条件などの情報をお知らせ下さい。


DC電源アダプタ入力

Q. RPi-PWR/RPi-PWR2の電源入力端子にDCJ(DC Jack)とUSBがありますが、何か違いはありますか?
A. 電源を供給する電源アダプタに合わせて選択します。

  • RPi-PWR-DCJ:φ2.1mm DC Jack(Center +)
  • RPi-PWR-USB:micro USB (Type-B)

  また、電源アダプタのコネクタ形状以外に、最大電流の値に違いがあります。一般的なmicro USBコネクタは定格電流は1.8Aのものが多く見受けられます。これはUSB Battery Chargingで、DCP:Dedicated Charging Portの最大電流1.5Aを前提に定格を規定していると思われます。
  RPi-PWR-USBのmicro USBコネクタもこの定格電流:1.8A仕様の部品を使用しています。
  一方、RPi-PWR-DCJで使用しているDC Jackは定格電流:4Aのコネクタを採用しています。


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